豚肉と夏野菜のテリーヌ
しっとりとした上級の食感を家庭でも味わえるレシピです。手間を惜しまない究極の一品をお楽しみください。
写真: 日置 武晴
*全量
*氷水に浸す時間、冷蔵庫で一晩、ねかせる時間は除く。
材料
(約縦8×横18×深さ6cmの テリーヌ型1台分)
- ・黒豚肩ロース肉のひき肉 400g
- *精肉店などでひいてもらうとよい。
- 【A】
- ・塩 小さじ1強~2+1/2
- ・こしょう 小さじ1/2
- ・シナモンパウダー 小さじ1/2
- ・ジンジャーパウダー 小さじ1/2
- ・ブランデー 大さじ1
- ・たまねぎ (みじん切り) 1+1/2コ分(正味300g)
- ・パプリカ (黄) 30g
- ・パプリカ (赤) 30g
- ・枝豆 30g(正味)
- ・グリーンアスパラガス 2本(約40g)
- ・バジル (生/みじん切り) 3枚分
- ・セージ (生/みじん切り) 3枚分
- ・ベーコン (1mmの薄切り) 16枚(約160g)
- ・にんにく (小/薄切り) 1コ分
- ・ローリエ 1枚
- ・タイム (生) 適量
- ・バルサミコ酢 カップ1
- ・夏野菜のピクルス 適量
- ・イタリアンパセリ 適量
- ・黒こしょう (粒) 適量
- ・岩塩 (粗びき) 適量
- ・バター
- ・オリーブ油
- ・塩
- ・こしょう
つくり方
ボウルに豚ひき肉を入れ、【A】を加え、なじませるように全体をよく混ぜる。ラップをかけ、冷蔵庫で1時間ほどねかせてマリネする。
表面加工をしたフライパンに、バター20gとオリーブ油大さじ1を入れ、たまねぎを加える。弱めの中火で、軽くきつね色に色づくまでゆっくりと炒め、仕上げに塩・こしょう各少々をふり、しっかりと冷ます。
じっくり炒めてたまねぎの甘みを引き出します。炒め足りないと、仕上がりがたまねぎ臭くなるので注意。
パプリカ2種は、7mm角に切る。
塩少々を入れた熱湯で、枝豆をサッとゆでてさやから出し、薄皮をむく。アスパラガスは、堅い根元を落とし、皮むき器で根元のほうの皮をむき、テリーヌ型の長さに合わせて穂先を切り落とす。
1を大きなボウルに移し、2、3、4の枝豆とバジル、セージを加える。全体が均一になるまでよく混ぜる。
オリーブ油適量を、テリーヌ型の内側にまんべんなく塗る。端からベーコンを、太いほうを内側にして1枚敷き(細いほうは外側に出てよい)、その上に少し重ねながら同じ向きでもう1枚敷く。残りも同様にして、合計8枚を隙間がないように敷き詰める。
ベーコンでファルスを包み、ファルスの乾燥を防ぎながら、風味をつけます。
テリーヌ型の反対側から、ベーコンの細いほうを内側にして、6と同様に8枚敷き詰める。
左右でベーコンの太いほうと細いほうを逆にして敷き詰めることで、底面と表面で均等にベーコンの風味を入れることができます。
手にオリーブ油少々を塗り、ファルスを少量取り、たたいてしっかり空気を抜いてからテリーヌ型に入れる。
さらに指で空気を抜くようにファルスを押しながら、きっちりと詰めていく。
テリーヌ型の高さの半分までファルスを詰めたら、4のアスパラガスを軽く押すようにして入れる。残りのファルスも3~4回に分けて、8、9と同様に空気をしっかり抜きながら詰めていく。
ベーコンを片側ずつかぶせていき、にんにく、ちぎったローリエ、タイムをのせ、アルミ箔(はく)でふたをする。常温で15~20分間休ませる。
オーブン用の天板にバットをのせ、紙タオルを敷いてテリーヌ型をのせる。バットに90℃の湯を、テリーヌ型の3分の1ほどの深さに注いで湯煎し、150℃に温めたオーブンで1時間10~15分間焼く。
テリーヌ型をオーブンから取り出す。竹串を刺してみて、透明な肉汁が出るようならば、中まで火が通っている。
粗熱を取ったのち、氷水に2時間ほど浸してしめる。その後、ラップをかけて冷蔵庫に入れ、一晩ねかせてしめ、しっとりとさせる。
小鍋にバルサミコ酢を入れ、1/4くらいの分量になって、軽くとろみがつくまで中火で煮詰める。
冷蔵庫からテリーヌ型を出し、ゴムべらなどを差し入れてテリーヌを型からはずし、1cm厚さに切る。皿にテリーヌを盛り、15のバルサミコソースを添える。夏野菜のピクルスを盛り、イタリアンパセリを飾る。岩塩と砕いた黒こしょうを添える。
テリーヌ型からはずれにくいときは、湯煎などで底面を温めるとはずれます。型に残った肉汁のゼリーは、そのままパンに塗って食べたり、炒め物などに入れてもおいしいですよ。
このレシピをつくった人
上柿元 勝さん
1974年にフランスに渡り、各地の有名レストランで修業。帰国後は神戸や長崎のホテルの総料理長を歴任。現在は若い料理人への技術継承や、全国の食材の魅力を伝える活動に力を注いでいる。
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