2024/07/25

小田真規子さんインタビュー~健康長寿の第一歩 食生活改善の秘けつ(2)

第1回に続き、栄養士の小田真規子さんに健康長寿の第一歩 食生活改善の秘けつをうかがいます。第2回は、小田さんおすすめの「2品献立」についてお届けします。

小田真規子

2品献立で食生活改善

情報があふれている中、何をどれくらい、どのように食べたらよいのか、わからなくなっている方が多いと思います。また栄養を考えながら、毎日の献立を考えるのも大変ですが、どうしたらよいでしょうか?

小田
おすすめは2品献立です。1品で栄養バランスを整えるのはプロでも難しいです。
主菜1品、副菜1品の2品なら、食卓のメリハリがつけられます。
また、1品は味を濃くして、もう1品はうす味にするといったこともできるので、減塩に関しても考えやすいですよね。
料理のひとつを熱々に、ひとつを冷たくするのもいいですし、主菜はしっかり煮たり、揚げたりの手間をかけ、副菜は簡単に混ぜたり切ったりするだけ、といったことでもよいと思います。
そういったバリエーションを気楽に考えて楽しめるのが、2品献立です。
2品献立を考えるときに必要なのは、1食で、たんぱく質を含む食材が100g、野菜が100g以上入るように頭に入れて献立にすることです。そうすると1日の目標値がクリアしやすくなります。
テーブルセッティングも考えながら楽しむと、続けやすくなりますよ。

豚しゃぶサラダ
主菜例「豚しゃぶサラダ」のレシピはこちら
さやいんげんのごまあえ
副菜例「さやいんげんのごまあえ」のレシピはこちら

おもてなしも2品でOK

人が集まるときは、つい気合が入りすぎますが、ハレの日でも2品でおもてなしできるといいですよね。

小田
シンプルな献立でも見栄えがするもの、例えば1品はかたまり肉などを使うとおもてなしっぽくなり、豪華に見えるんです。
ローストビーフやチキンソテーなどもかたまりで出して、食卓で切り分けるのもいいですね。ちらし寿司などもドーンと一つ大きなお皿に盛るのも、おすすめです。もう1品は簡単な汁物や野菜でOK。
食器選びや盛り付け方も工夫すれば、グンと華やかになります。
行事や記念日を楽しむ気持ちを大切におもてなしできるといいですね。

海鮮ちらし寿司
小田さんの「海鮮ちらしずし」のレシピはこちら
クリームチーズと水菜の柚子こしょうあえ
「クリームチーズと水菜の柚子こしょうあえ」のレシピはこちら

毎日実践、自慢の健康法

小田さんの健康法、毎日続けていることなどありましたら教えてください。

小田
スタジオが地下1階~3階建てなんです。毎日、スタジオに来ると3階まで一気に階段で上るので、それだけで運動になるんです。撮影がある日もデスクワークの日も何度となく階段を上下しています。
履きやすい靴で、速足で歩くことも心掛けていますし、なるべく背筋を伸ばすことも意識していますね。
また週末に、緑黄色野菜の常備菜をつくったり、レバーや砂肝などを使ったおそうざい、卵焼きもつくり置きして、いつでも不足している栄養を摂れるように備えています。このつくり置きを、私は「栄養貯金」って呼んでます。

「私は健康のためにこんなことをしている」と、人に言えることを3つくらい持っているといいと思います。例えば、酢の物を毎食必ず食べているとか、チーズを毎日必ず食べるとか、こんな運動を毎晩しているなど、ちょっと自慢できる食事や行動でいいと思うんです。
人に言えることで、気持ちが上がりますし、胸を張れる。それが健康の秘けつになるんじゃないかと思います。

小田さん、ありがとうございました。
みなさんも小田さんの2品献立の書籍もぜひご参考ください。

 NHKきょうの料理セレクション 元気なシニアの野菜たっぷり たんぱく質も 2品献立
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