いか刺し3種
寄せる波のように細かく切り込みを入れた「さざ波いか」。巻き込んだのりが唐草模様を成す「唐草いか」。鳥の巣を模した「巣ごもりいか」。3種類のおつくりを紹介します。
写真: 久間 昌史
*1人分
*1人分
材料
(2人分)
- ・やりいか (大) 1ぱい(200~250g)
- ・焼きのり (全形) 約1/2枚
- ・うずらの卵黄 2コ分
- ・大根 4cm
- ・好みのつま 適量
- *むら芽、海藻など。
- ・わさび (すりおろす) 適量
- ・しょうゆ
つくり方
いかは目を持って胴から内臓を頭足ごと抜き取る。
胴の内側にある甲(軟骨)を抜き取り、中まで水で洗う。
ヒレ(エンペラ)を持って皮を下部に引き下ろす。
甲の付いていたところに包丁を入れて切り開く(開いたとき厚さが均一になる)。下部をまっすぐに切りそろえて、内側の汚れや残った筋などを洗い流す。
胴を開いて、上部縦長に3つと下部横長に1つの計4パーツに切り分ける。
やりいかはヒレや足も生食できるので、食べやすく切って(吸盤は付いたままでよい)刺身に添えるほか、ぬたなどにしても美味。
縦3つに切った中央の身に、ごく細かい間隔で包丁目を入れる。
◎ここがコツ◎
細かな包丁目を入れると口当たりがよくなるとともに、甘みが引き出される。切り離さないように注意して、よく切れる包丁で小刻みに切り込みを入れる。
3~4cm幅に切り離し、包丁目のほうを外側にして軽く丸める。
下部の身に5mm間隔の細かい包丁目を入れる。裏返して同じ大きさに切ったのりをのせる。
◎ここがコツ◎
切り開いた胴は、丸まって元に戻ろうとする。【唐草いか】はこの性質を生かして4つのパーツのうち、丸めやすい横長に切った身を用いる。
端から巻いてなじませ、8mm幅に切る。
残った2枚をそれぞれ細切りにする。重ね合わせて中央をくぼませ、うずらの卵黄をのせる。
白髪大根(大根の皮を厚くむいてせん切りにし、水にさらして水けを軽くきる)、海藻などその他のつま、わさびとともに盛り、しょうゆ適量を添える。
このレシピをつくった人
柳原 一成さん
(1942~2022)江戸料理を伝える懐石料理の宗家。東京赤坂で料理教室を主宰。全国各地の郷土料理や伝統行事食に造詣が深い。
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