
きょうの料理レシピ
筑前煮
火の通りを考えて時間差をつけて煮る、このひと手間が、具材の個性を最大限に引き出します。

写真: 鈴木 雅也
エネルギー
/350 kcal
調理時間
/40分
*干ししいたけを戻す時間は除く。
材料
(4人分)
- ・干ししいたけ (小) 12枚
- ・れんこん 150g
- ・ゆでたけのこ 150g
- ・ごぼう 100g
- ・こんにゃく 1枚
- ・にんじん 150g
- ・鶏もも肉 1枚(300g)
- ・スナップえんどう 100g
- ・昆布の水だし カップ3
- *昆布5cmを水カップ3に30分間浸したもの。
- ・針しょうが 適宜
- ・塩
- ・ごま油 大さじ2
- *あれば白
- ・砂糖 大さじ5
- ・しょうゆ
つくり方
1
干ししいたけはたっぷりの水で戻し、軸を切る。れんこんは皮をむき、大きめの乱切りにしてサッと水に通す。ゆでたけのこは乱切りにする。ごぼうは皮をこそげ取り、斜めに回し切りする。こんにゃくはスプーンで一口大にちぎる。
2
にんじんは皮をむき、乱切りにする。鶏もも肉は筋を断つようにして大きめの一口大に切る。
3
スナップえんどうは筋を取り、塩ゆでして長さを半分に切る。
4
大きめの片手鍋にごま油大さじ2を熱し、まず鶏もも肉、にんじんをいためる。肉の表面が白くなったら、にんじんと一緒に取り出す。
! ポイント
≪プロのコツ1≫
具材の個性を考えて時間差をつけて煮る。煮続けるとくずれるにんじん、堅くなる鶏肉は先にいためて取り出す。鶏肉のうまみが出た汁にだしとほかの野菜類を加えて煮て、味をつける前に戻し入れる。この時間差が、個々の具材の持ち味を生かすコツ。
5
同じ鍋に1の野菜とこんにゃくを入れてざっといため、昆布の水だしを加えて中火にかける。
! ポイント
水だしの昆布から出たヨード分にアクが付着して、すくいやすくなる。
6
4のにんじんと鶏肉を戻し入れ、砂糖大さじ5、しょうゆ大さじ3を加える。アクを取って落としぶたをし、そのまま中火で5分間煮る。火を止めて、しばらく冷ます。
! ポイント
≪プロのコツ2≫
味付け8割、最後に決める。しょうゆは2度に分けて加える。最初から全量を入れると色が黒くなり、香りもとぶ。控えめに味付けして煮、火を止める前にもう一度加える。
7
再度火にかけ、沸騰する直前で火を止め、しばらく冷ます。
8
もう一度火にかけ、しょうゆ大さじ1を回し入れる。3を加え、鍋を揺すって材料を返しながら、汁けがとぶまでいり煮にする。
! ポイント
≪プロのコツ3≫
仕上げの鍋返しで具を輝かせる。煮汁の中で具材が泳いでいるようでは筑前煮にあらず。最後の煮汁をとばして照り出し、つやよく仕上げる。
9
彩りよく器に盛り、針しょうがを天盛りにする。
きょうの料理レシピ
2004/06/14
定番おかず・プロのコツ
このレシピをつくった人

田村 隆さん
(1957~2020) 東京・築地にある日本料理店の三代目。日本各地の食材に精通し、個々の持ち味と特性を調和させた料理をこころがけている。
時間がなくて盛り付ける前に撮影。筍は買い忘れました。我流で作っていましたが鶏肉が硬くなるのが悩みで、今回はこちらのレシピで。鶏肉と人参を炒めていったん取り出す手法や冷ますと加熱の繰り返しで味が入れる手法など、理にかなっていて勉強になりました。砂糖と一緒にお酒を足したり最後にみりんを少々を加えて照りを出したり…やはり我流に走りましたが美味しかったです。
2025-01-23 09:13:23

みんなの今日の料理でいくつか筑前煮を作ったのですが、田村先生が一番簡単で美味しくすぐなくなりました。鶏肉の味も損なわず、最後までおいしくいただけました。時短のため冷凍の野菜を利用したので、鶏肉のみ先に炒め、その他は皆一緒に煮ました。塩はどこで使うのか分かれば知りたいです。
2024-09-30 07:18:49
結婚して初めて主人に食べてもらったのが、この田村先生の筑前煮でした。すごくおいしいと喜んでもらえた思い出のレシピです。何度も作っていますが毎回おいしくできます。翌日もおいしいです。汁気がとぶまで根気よく煮詰めます。鶏は固くなりすぎないように、火の通り具合をみていつも先に取り出しています。
2019-12-08 08:18:20
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