本格 ふろふき大根
トロリと甘いふろふきみそが、寒さとともに甘みを増した大根のうまみを一段と引き立てます。大根の滋味豊かな味わいは、心にしみる季(とき)の味です。
写真: 佐伯 義勝
*1人分
*大根に味を含ませる時間、温め直す時間は除く
材料
(4人分)
- ・大根 24cm
- 【八方だし】
- ・水 1リットル
- ・昆布 10g
- ・削り節 20g
- 【ふろふきみそ】*つくりやすい分量
- ・白みそ 200g
- ・赤みそ 50g
- ・砂糖 15g
- ・みりん 大さじ1/3
- ・酒 カップ1/2
- ・水 カップ1/2
- ・柚子(ゆず)の皮 (すりおろす) 適量
- ・塩
- ・うす口しょうゆ
つくり方
大根は3cm厚さの輪切りにし、皮を厚めにむく。
皮の内側の筋の部分までむく。むき取った皮は細く刻んで、葉や昆布と一緒に漬物などに利用するとよい。
切り口が平らになるように両面を薄くそぎ、細く面取りをする。これが8切れでき、2切れが1人分になる。
蒸気の上がった蒸し器に大根を入れ、強火で約30分間蒸す。
大根は全体が透明になり、中心が柔らかくなるまで蒸す。分かりにくければ、竹串を刺して確認するとよい。
鍋に分量の水と昆布を入れて中火にかける。昆布が戻ったら削り節を加える。沸騰させないように気をつけながら、5~6分間煮出す。
水が冷たいと、だしが昆布から出にくいので、手を入れたときに冷たく感じない程度の水温がよい。
火を止め、削り節が沈むまでしばらくおく。
目の細かいざるで静かにこす。
ざるに紙タオルを敷いてこせば、よりきれいなだしがとれるが、素朴な野菜の煮物なので、家庭では細かい削り節の残りが多少混ざっても気にしなくてよい。
鍋に【ふろふきみそ】の材料を入れてよく混ぜ、中火にかける。温まったら弱火にし、木べらで絶えず混ぜ続ける。
【ふろふきみそ】に使うみそは、白みそ4:赤みそ1の割合。2種類のみそを合わせることで深い味わいが生まれる。ただし、みそによって味や塩分が異なるので、好みで加減するとよい。
鍋底に木べらの跡が残る程度になるまで約20分間煮詰める。
鍋に大根を並べ、かぶるくらいまで【八方だし】を注ぐ。弱めの中火で5分間煮る。
塩一つまみ、うす口しょうゆ大さじ1を加えてさらに5分間煮る。そのまましばらくおいて味を含ませる。
食べる直前に温め直し、大根を器に盛る。【ふろふきみそ】適量をかけ、柚子の皮のすりおろしをふる。
余ったみそは清潔な密封容器に移し、冷蔵庫に入れておけば約10日間保存できる。
このレシピをつくった人
西 健一郎さん
京都市に生まれる。京都の日本料理店で修業後、30歳で独立し、東京・新橋に日本料理店を開店。
40年以上にわたって各界の食通たちから愛され、現代の名料理人として名をはせる今も、「奥のある味」を追求し続ける。
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