紅白なます
心地よい歯ざわりの秘密は、切り方にあります。まろやかなつけ汁で、さっぱり、シャッキリ。箸休めにぴったりです。
写真: 南都 礼子
*全量
*全量
材料
(つくりやすい分量)
- ・大根 1本(正味850g)
- ・にんじん 75g
- ・柚子(ゆず)の皮 10g
- 【つけ汁】
- ・だし カップ1
- ・酢 180ml
- ・砂糖 80g
- ・うす口しょうゆ 小さじ2
- ・塩
- ・砂糖 少々
つくり方
大根は長さを2~3等分に切って皮をむき、長径が10cmほどのだ円形になるように、斜め薄切りにする。
まず縦長に薄くそぎ、平らな面を下にして置くと安定がよくなる。
1を縦長にそろえて、少しずつずらして重ね、端からせん切りにする。にんじんも同様にしてせん切りにする。それぞれボウルに入れて、大根には塩大さじ2、にんじんには塩小さじ1/2をまぶしておく。
この塩で、野菜の水分を引き出す。
柚子の皮はせん切りにし、砂糖少々をふって軽くもみ、しんなりさせる。
【つけ汁】の材料は小鍋に入れて中火で煮立て、砂糖が溶けたら火から下ろして完全に冷ます。
2がしんなりとして水けが出たら、さらしの布巾に包んで水で洗う。塩けがなくなったら、水けをしっかりと絞る。
ここで塩けをきっちり洗い流して絞っておくと、【つけ汁】がしっかりとなじむ。
ボウルに3と5を合わせ、箸でほぐしながら4を加えて混ぜる。ラップをかけて冷蔵庫で冷やし、味をなじませる。
大根とにんじんの割合は、絞ったあとの見た目のかさで5:1が目安。にんじんが多いと想像以上に赤く見えるので、混ぜるときに様子を見て調節する。
●これが【なます切り】
「千六本」のように繊維に沿って切ると歯ざわりが堅くなり、繊維と垂直に輪切りにしてからせん切りすると、塩もみしたときくずれやすい。斜め薄切りにしてせん切りにすれば、程よい歯ざわりに。
●だし入りのつけ汁で
甘酢にだしを加えたつけ汁は、酸味も甘みも穏やか。3日間以上長もちさせたい場合は、だしを加えず甘酢でつけて、食べる当日にだしを混ぜ合わせるとよい。
このレシピをつくった人
田村 隆さん
(1957~2020) 東京・築地にある日本料理店の三代目。日本各地の食材に精通し、個々の持ち味と特性を調和させた料理をこころがけている。
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