ちらしずし
華やかな彩りのちらしずしは、お祝いの食卓に欠かせないごちそう。手間と時間をかけたぶん、いつまでも心に残る家庭の味になります。
写真: 鈴木 雅也
*全量
*米をざるに上げておく時間は除く。
材料
(つくりやすい分量)
- 【すし飯】
- ・米 360ml(2合)
- 【すし酢】
- ・米酢 カップ1/4
- ・砂糖 大さじ1
- ・粗塩 小さじ1
- ・にんじん 1/4本(60g)
- ・ごぼう 60g
- ・干ししいたけ (水につけて柔らかく戻しておく) 10g
- 【煮汁】
- ・だし カップ2/3
- ・砂糖 小さじ2
- ・うす口しょうゆ 小さじ2
- 【甘酢れんこん】
- ・れんこん (細め) 1節
- 【A】
- ・砂糖 大さじ1
- ・酒 大さじ2
- ・酢 大さじ2
- ・粗塩 少々
- 【錦糸卵】
- ・卵 1コ
- 【B】
- ・酒 小さじ1
- ・粗塩 少々
- ・焼きあなご 2枚(140g)
- ・絹さや 10枚
- ・酢
- ・砂糖
- ・しょうゆ 小さじ1
- ・サラダ油 少々
- ・酒 少々
- ・塩 少々
下ごしらえ・準備
酢水と酢布巾を用意する
1 すし飯をつくる前に、水カップ2と酢小さじ2を混ぜた酢水をつくっておく(手やしゃもじをぬらし、ご飯がくっつかないようにするため)。酢水を吸わせて固く絞った酢布巾も用意し、しゃもじや包丁を拭く際に使う。
つくり方
米は炊く30~60分間前に洗ってざるに上げ、水けをきって乾かしておく。
にんじんは3cm長さの細切りにする。ごぼうは皮をこすり洗いしてにんじんと同様に切り、サッと水につけて水けをきる。戻したしいたけは軸を取り、薄切りにする。
鍋に【煮汁】とにんじんを入れて落としぶたをし、弱火で柔らかくなるまで7~8分間煮て取り出す。
3の鍋にごぼうを入れて砂糖・しょうゆ各小さじ1を加える。落としぶたをし、途中でアクを取りながら、弱火で柔らかくなるまで約13分間煮て取り出す。
残りの【煮汁】に砂糖小さじ1/2を加えてしいたけを入れ、落としぶたをして【煮汁】がなくなるまで弱火で5~6分間煮る。
同じ【煮汁】で味を変えながら、材料を順に煮て最後まで【煮汁】を使いきる。この手法を「追い込み」という。
【甘酢れんこん】をつくる。れんこんは皮をむきながら花形に切り、薄切りにして酢水につけ、水けをきる。鍋に【A】を煮立てて水けをきったれんこんを加え、透き通るまで煮る。皿に広げて冷ましておく。
穴と穴の間に切り込みを入れ、穴の丸みに沿って皮をむき、花形に整える。
【錦糸卵】をつくる。ボウルに卵を割りほぐし、【B】を混ぜる。サラダ油少々を熱したフライパンに1/2量を流し入れ、表面が固まったら裏返し、サッと焼く。残りも同様に焼き、端から巻いてせん切りにする。
焼きあなごは縦半分に切って2cm幅に切り、フライパンに入れて酒少々をふり、サッと温める。
絹さやはヘタと筋を除き、斜めにせん切りにして塩少々をまぶす。熱湯でサッとゆでて平らなざるにとり、手早くあおいで冷ます。
【すし飯】をつくる。鍋に米と水360ml、酒大さじ1を入れ、ふたをして強火にかける。沸騰したらふたを取り、しゃもじで手早く混ぜて表面をならす。
鍋がふいてきたら混ぜておくと、均一に熱が回り、ムラなく炊き上がる。
表面の水分がひいてポコポコと穴が開いてきたらふたをし、ごく弱火にして10分間炊く。火を止め、そのまま8分間蒸らす。
【すし飯】は蒸らし時間を短めにする。
ご飯を火にかけたらすぐに【すし酢】の調味料を合わせておく。
11のご飯を酢水でぬらしたしゃもじでひと混ぜし、【すし酢】を回し入れて切るように混ぜ、ふたをして1分間おく。
鍋の中に【すし酢】を入れ、余熱でご飯になじませると、ご飯が【すし酢】をしっかり吸い、べたつかない。
酢布巾で拭いた大きめのバットに【すし飯】を広げ、酢布巾で拭いたしゃもじで少しずつ上下を返し、表面をならす。うちわであおいで粗熱を取りながら、人肌程度に冷ます。
にんじん、ごぼう、しいたけ、あなごを【すし飯】の上に均等にのせ、酢布巾で拭いたしゃもじで切るように混ぜる。器に盛り、絹さやと【錦糸卵】、【甘酢れんこん】を飾る。
【目指すポイント】
ベストタイミングを逃さないよう段取りよく。
《具を均等にのせて混ぜる》
【すし飯】は、混ぜすぎるとご飯がベタつきます。【すし飯】の上に具を均等にのせれば、少しずつ上下を返すだけで均一に混ざります。
このレシピをつくった人
清水 信子さん
(1938~2021)東京生まれ。難しいと思われている日本料理を、時代の移り変わりとともに変わる素材や料理器具に合わせて、より簡単にわかりやすく、手早くつくれるように工夫して伝えた。懐石から惣菜まで、今の時代に合った調理法のおいしいレシピが好評。
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