なすのおやき
おやきの定番具材・みそ風味のなす。奥村流は、きのこやひき肉を加えて炒めるのが特徴です。
写真: 蛭子 真
*1コ分
材料
(12コ分)
- 【皮】
- ・薄力粉 300g
- 【A】
- ・ベーキングパウダー 大さじ1
- ・砂糖 大さじ1
- ・塩 小さじ1/3
- ・サラダ油 大さじ2
- *溶かしバターを使ってもよい。 香りと風味が増す。
- ・牛乳 160ml
- 【あん】
- ・なす 2コ(300g)
- ・しめじ 1パック(120g)
- ・じゃがいも (小) 1コ(100g)
- ・豚ひき肉 100g
- 【B】
- ・信州みそ 30g
- *なければ好みのみそでよい。
- ・砂糖 大さじ2
- ・塩
- ・ごま油
つくり方
ボウルに薄力粉を入れ、【A】を順に加えて混ぜる。中央をくぼませ、サラダ油を加える。
牛乳を加え、ボウルの外側から内側へ、円を描くように手を大きく動かしてかき混ぜる。
全体に牛乳をなじませるようにこね、ボウルや手につかなくなったら、ひとまとめにして台に取り出す。
手のひらの付け根で生地をぐっと押して平らにのばし、左手で生地の端を中へ折り込んで再び押す。台に生地がつく場合は、少量の打ち粉(薄力粉)をふる。
4の作業を繰り返し、生地を50回以上こねる。表面につやが出てきたらひとまとめにし、ラップで包み、常温で20~30分間ねかせる。
なすはヘタを落とし、1cm角に切ってポリ袋に入れ、塩小さじ1/2をまぶして軽くもむ。5分間ほどおき、水けを軽くきる。しめじは石づきを除いてみじん切りにする。じゃがいもは、皮をむいてすりおろす。
じゃがいもはすりおろして少し時間がたつと色が変わるが、気にしなくてよい。
フライパンにごま油大さじ1を中火で熱し、6のしめじをサッと炒める。なすを加え、なすが透き通るまで炒める。
ひき肉を加えてさらに炒め、肉の表面が白くなったら【B】を加えて弱火にし、炒めながらみそを溶かす。じゃがいもを加えて中火にし、混ぜながらざっと炒めて火を通す。
バットに移して粗熱を取り、12等分に分ける。
生地を取り出し、4の要領で30回ほどこねる。表面がなめらかになり、弾力が出てくる。
棒状にのばす。長さが40cmくらいになったら包丁で半分に切る。
11の半量を両手で転がしてさらにのばし、長さが30cmくらいになったら6等分にする。半分に切ってから、それぞれを3等分ずつにするとよい。残りも同様にし、計12等分にする。
生地を1コ分ずつ手のひらで丸めて押さえる。
左手に13をのせ、右手の親指の付け根と、人さし指、中指ではさむように押さえ、生地を回しながら直径7cmの円形にのばす。
中心部が厚めになるようにのばすと、包むときに破れにくくなる。
皮の中央に9のあん1コ分をのせ、手のひらを丸めてあんを包み込むように生地を寄せていく。
あんが半分くらい隠れたら、右手の親指と人さし指で生地の端を引き上げるようにつまみ、ひだを寄せながら1周する。
口をしっかり閉じ、手のひらで押さえて平らに形を整える。
閉じ口を上にし、油をひかずにホットプレートに並べ、ふたをして4分間ほど焼く。
ホットプレートは130℃に温めておきます。一度にたくさん焼こうとせず、ホットプレートの電熱線の位置に合わせておやきを並べるとよい。時々位置を動かしながら、均一に焼き色をつける。
焼き色がついたら裏返してふたをし、さらに4分間焼く。
定番のなすに、きのこやひき肉のうまみと食感を加えて。じゃがいもは、つなぎの役目も果たします。ホットプレートは温度を管理しやすいので、おやきを低温でじっくり焼くのに最適。
このレシピをつくった人
奥村 彪生さん
(1937~2023)全国の郷土料理から世界各地に伝わる伝統料理まで、幅広く復元・研究した。洒脱な話術で、関西を中心にメディアで活躍し、多くのファンをもつ。日本と中国のめん、ならびに日本食文化史の研究家。
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