秋も深まる2016年10月29日、三重県伊賀市にあるJA直売所「とれたて市ひぞっこ」にキャラバンカーが訪れました。ひぞっこは、生産者こだわりの農産物販売とおもてなしを大切にしている直売所です。
イベントスペースでは、管理栄養士の村田裕子さんが地元野菜を使って料理を披露し、
鈴鹿医療科学大学 准教授の本田達朗さんが健康な体づくりのアドバイスをしてくださいました。
- 料理研究家 管理栄養士
村田裕子さん
管理栄養士の村田裕子さんがデモンストレーションで紹介してくれたのは、「なばなの卵スープ」と「しいたけと鶏肉のおろし煮」の二品。
なばなとしいたけを、地元の生産者さんが直売所に届けてくれました。
なばなは、おひたしやごまあえなどで食べることが多いですが、村田さんが紹介してくれたのは洋風のスープ。
「おいしくて栄養のあるなばなをたっぷり食べて欲しいので、朝食や昼食にもぴったりのスープにしました。卵とベーコン、粉チーズを加えて、たんぱく質も摂れて栄養たっぷりですよ。」と村田さん。
「なばなは、食物繊維やカルシウムも豊富。腸の調子を整え、骨の育成を助けてくれます。ぜひ、たくさん召し上がってください。」
生産者の森本さんは、三重県伊賀市で、なばなを中心に麦やかぼちゃを生産しています。
伊賀は寒暖の差が大きいので、なばなの生産が盛んなところです。
三重のなばなは主に茎葉を収穫するタイプで、露地栽培では晩秋からが旬。
「霜が降りるとなばなは甘くなり、やわらかくおいしくなります。つくるのが大好きなんです。でも、1月を過ぎると寒さも厳しくなって、畑に出るのが本当につらくなります。そんなときには、おいしい野菜をお客さんが喜んでくれると思うとがんばれます。」と森本さん。
なばなは、普段は鍋に入れたり、さっとゆでたりして食べているそうで、スープは初めてとのこと。「おいしいですね。なばなもたっぷり食べられますし、これなら孫たちも学校に行く前に喜んで食べてくれそうです。」
森本さんは、なるべく農薬を少なくするために、ひとつひとつ虫を手でとっているそうです。愛情こめて野菜をつくる森本さんの、野菜を大好きになる気持ちが伝わってきました。
キッチン設備の整ったキャラバンカーで「なばなの卵スープ」がつくられ、来場者に配られました。
「なばなが甘くておいしい」「スープで食べるのは初めて!」「素材がいきるやさしいお味」
「寒い時にあったまる」などみなさんから、うれしい声をいただきました。
- 鈴鹿医療科学大学
鍼灸学科 准教授
本田 達朗 さん
健康ステージで紹介されたのは、「NHKきょうの健康」でも人気のテーマ、
「スロージョギング」と「暮らしに役立つ運動のツボ」です。
三重県伊賀市出身で、かの有名な松尾芭蕉は、ひざの下にある「足三里のツボ」にお灸をすえて「奥の細道」の旅に出かけたといわれています。
足三里のツボは、ひざのお皿から指4本分くらい下にあります。(左の写真では、本田さんが人差し指で示しているあたり)
「運動前後に刺激すると疲れがとれやすくなり、胃腸の調子を整える効果があるツボですので、そのあたりを指圧して、刺激を与えましょう。」
スロージョギングは、ウォーキングと同じか、それよりも遅い速度で行うジョギングです。脚を引き上げるため、ウォーキングでは鍛えられない太ももの前側やお尻などの筋肉を鍛えることができます。
「膝を持ち上げてその場で足踏みするように、小走りで前に進むのがポイントです。脚の大きな筋肉を使うため、ウォーキングの2倍のエネルギー量を消費することができます。疲れにくく、長い時間続けても楽に走ることができるので、高齢者や運動不足気味の人にもお勧めの運動です。」
抽選会では、来場者の中から各回20名様に森本さんが生産したなばなと伊賀産のしいたけがプレゼントされました。プレゼンターは、JAいがほくぶ組合長の北川俊一さんと常務の西口育男さんです。
おいしいうれしいがたっぷりのJA直売所キャラバン。直売所と生産者さん、地元野菜の魅力にふれたイベントとなりました。
三重県伊賀市にある「とれたて市ひぞっこ」は、直売所の野菜を使って、野菜ソムリエや食育ソムリエによる親子で楽しめる料理教室や試食会なども開催。
生産者さんが自由に納品できる直売所ですので、いつでも新鮮な野菜が並んでいます。
伊賀の野菜を使った目新しいおそうざいやお弁当などを、地元の主婦の皆さんの意見を反映させ、従業員で考え、調理して販売しています。
「とれたて市ひぞっこ」
椿店長