いり鶏
素材ごとのていねいな下ごしらえ、その積み重ねでいつものいり鶏とはひと味もふた味も違う煮上がりに。
写真: 青山 紀子
*全量
材料
(つくりやすい分量)
- ・鶏もも肉 300g
- ・干ししいたけ 8枚
- ・にんじん 1本
- ・ごぼう 1/2本
- ・れんこん (中細のもの) 1節
- ・ゆでたけのこ (小) 1本(約150g)
- ・絹さや 20~30枚
- ・こんにゃく 1枚
- 【A】
- ・酒 大さじ3
- ・うす口しょうゆ 大さじ2~3
- ・みりん 大さじ2
- ・粗塩 小さじ1/3~1/2
- ・だし (干ししいたけの戻し汁と合わせる) カップ約1
- ・酒 大さじ1
- ・しょうゆ 大さじ1
- ・酢 適量
- ・塩 少々
- ・サラダ油 大さじ1~2
- ・砂糖 大さじ3~4
下ごしらえ・準備
野菜の飾り切りと下ごしらえ
1 【亀甲しいたけ】戻した干ししいたけの軸を落とし、周囲を六角に切る。
2 【笹の葉ごぼう】皮をたわしなどでよく洗う。斜め5mm厚さに切り、水にさらしてアクをぬく。
3 【ねじり梅】にんじんを1cm厚さの輪切りにし、梅型で抜く。中央から花弁のくぼみに向けて5本の切り目を入れ、それぞれ斜めにそぐ。
4 【花れんこん】8mm厚さに切り、穴のカーブに合わせて皮を花形にむき、うすい酢水にさらす。
つくり方
鶏肉は3~4cm角のそぎ切りにし、酒・しょうゆ各大さじ1をもみ込む。
干ししいたけはヒタヒタのぬるま湯で戻す。
干ししいたけ、にんじん、ごぼう、れんこんは飾り切りと下ごしらえをする。たけのこは一口大のくし形に切る。絹さやは花落ちの部分を残し、両側の筋を除く。こんにゃくは端から6~7mm厚さに切り、真ん中に3cmほどの切り目を入れて一方をくぐらせ、手綱の形にする。
鍋に湯をたっぷり沸かす。絹さやに塩少々をまぶしてざるに入れ、ざるごと熱湯に浸して色よくゆで、冷水にとって水けをきる。
あいたざるににんじんを入れ、4の鍋に浸して堅めにゆで、取り出す。
あいたざるにたけのこを入れ、5の鍋に浸して堅めにゆで、取り出す。
フライパンにこんにゃくを並べ、その上にごぼうを並べて落としぶたをし、6のゆで湯をヒタヒタに注ぐ(手綱形のこんにゃくは、ごぼうと落としぶたで押さえて下ゆですると形が決まり、ほどけなくなる。)。中火にかけて2~3分間ゆで、落としぶたで押さえて湯をきる。
大きめの鍋にサラダ油大さじ1~2を熱し、鶏肉を下味ごと入れていためる。表面の色が変わったら【A】を加え、鶏肉に火が通ったらいったん取り出す(取り出しておくと鶏肉が堅くならない。煮汁に出た鶏のうまみを野菜に移していく)。
残った汁に砂糖大さじ3~4を加えて溶かし、たけのこ、こんにゃく、ごぼう、しいたけを入れる。2の合わせだしを材料の八分目まで加えて落としぶたをし、野菜が柔らかくなるまで中火で煮る。
にんじん、れんこんを加えて2~3分間煮たら鶏肉を戻し入れ、強めの中火で汁けがなくなるまで煮る。バットにあけ、うちわなどであおいで冷ます。盛りつけるとき、絹さやを笹の葉に見立てて添える。
このレシピをつくった人
清水 信子さん
(1938~2021)東京生まれ。難しいと思われている日本料理を、時代の移り変わりとともに変わる素材や料理器具に合わせて、より簡単にわかりやすく、手早くつくれるように工夫して伝えた。懐石から惣菜まで、今の時代に合った調理法のおいしいレシピが好評。
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