さばの棒ずし
野口さんが“母の味”と聞いて真っ先に思いつくのが「さばの棒ずし」です。
写真: 鈴木 雅也
*さばに塩をふっておく時間、冷凍庫におく時間、酢につける時間、米をざるに上げておく時間、米を炊く時間は除く。
材料
(4人分)
- ・さば 1匹(約750g)
- ・粗塩 適宜
- 【浸し酢】
- ・米酢 カップ1
- ・水 カップ1/2
- ・砂糖 大さじ1
- ・しょうが汁 小さじ2
- 【すし飯】
- ・米 カップ1+1/2(300ml)
- ・水 330ml
- ・昆布 (5cm角) 1枚
- ・酒 大さじ1/2
- ・米酢 大さじ1/2強
- 【合わせ酢】
- ・米酢 大さじ2
- ・砂糖 大さじ1
- ・塩 小さじ1/2
- ・うす口しょうゆ 小さじ1/2
- ・白板昆布 (20cm長さ) 1~2枚
- *昆布の加工品の一種で、おぼろ昆布を両面から削り取った白い芯の部分。「棒ずし用昆布」という名でも売っており、デパートなどで入手できる。
- 【甘酢】
- ・米酢 カップ1/2
- ・砂糖 大さじ3
- ・塩 小さじ1/5
- ・甘酢しょうが 適宜
- *つくり方=しょうが1かけは細切りにし、塩を入れた熱湯でサッとゆでてざるに上げ、水けをきる。甘酢の材料(米酢カップ1/2、砂糖大さじ3、塩小さじ1/5)をなべに合わせ、ひと煮立ちさせて冷まし、しょうがを入れて30分間以上おく。
- ・青じそ 3~4枚
- ・酢
つくり方
しめさばをつくる。さばは胸ビレを体に残して頭を切り落とす(素頭落としという)。内臓を取り除いて流水で洗い、水けをふいて三枚におろす。
胸ビレを残して頭を落とすのは、さばの形くずれを防ぐため。さばを裏返すときは、胸ビレをつかんで動かす。
さばの皮を上にしてまな板にのせ、粗塩をたっぷりとふり、尾から頭に向けてよくすり込む。
バットに粗塩をたっぷり敷き、さばの皮を下にしてのせ、身が隠れてまっ白になるほどたっぷりの粗塩をふり、室温に3~4時間(冬は5~6時間)おく。粗塩を手ではらい落とし、ラップをかけて冷凍庫に2時間から一晩おく。
さばを冷凍庫から出して自然解凍し、水で塩をじゅうぶん洗い流して水けをふく。バットに移して酢をヒタヒタに注ぎ、約10分間おく。途中、胸ビレを持って裏返し、両面を洗って酢を捨てる。【浸し酢】の材料を合わせ、さばに回しかけて1時間おく。途中、胸ビレを持って裏返し、両面をしめる。
さばの汁けをふき、胸ビレの部分を切り落とし、腹骨をすき取る。身の中心を頭から尾に向けて指でなぞり、指にあたる小骨を抜く。頭がついていたほうから薄皮をはがし取る。
【甘酢】の材料をなべに合わせて煮立たせ、白板昆布をサッと浸して汁けをきり、魚に合わせて切り、冷ます。
【すし飯】をつくる。米は洗ってざるに上げて30分~1時間おく。厚手のステンレスなべに分量の水と昆布を入れてふたをせずに火にかけ、沸いたら酒、酢、米を加えてサッとかき混ぜる。ふたをし、再び煮立ったら中火にして約3分間、ごく弱火にして4~5分間したら火を止め、10分間蒸らして混ぜる。
炊きたてのご飯を盤台に移し、打ち酢の調味料を合わせて加え、ざっくりと混ぜる。うちわで風を送ってつやを出し、2等分にしてそれぞれラップで棒状に包み、両手でよくこね、粘りを出す。
棒ずしをつくる。巻きすに堅く絞ったぬれぶきんを広げ、6の白板昆布を1枚敷き、5のしめさばを1枚のせる。 身の厚い部分を少しそいで平らにし、そいだ身は尾の部分に足して長方形に整える。【甘酢】しょうがを全面に散らし、半分に切った青じそをのせる。
8の1コをラップから取り出し、9にのせて形を整え、巻きすでしっかりと巻く。両端をそれぞれ巻きすの端に寄せ、しっかり押さえて形を整える。
巻きすとふきんをはずし、水でぬらした竹の皮に棒ずしを置いて包み、竹の皮の両端を細く裂いてひもにし、縛る。残り1本も同様につくる。まな板をのせておもしにし、30分間おいて形を落ち着かせる。食べる直前に切り分けて器に盛り、あれば【甘酢】しょうがの薄切りを添える。
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